巡礼24日目
レディゴスからレオン
走行距離26km
全行程468.8km
スペインですっかりカフェコンレチェのファンになった。
日本やアメリカのコーヒに比べるとヨーロッパのコーヒは濃い。
いつもはブラックコーヒーをい飲んでいるが
スペインでその調子でブラックを飲んでいると苦くて胃に穴があきそうになる。
そこでカフェコンレチェの登場だ。
たっぷりミルクの入ったコーヒーに慣れたら、やめれなくなってしまった。
カフェを見つけるたびにカフェコンレチェを飲むことになる。
値段は1ユーロか1ユーロ50セントまでくらいが相場だ。
朝はカフェコンレチェにクロワッサンかスパニッシュオムレツ、それにオレンジジュース
というのが定番になった。
日本は均一化が好きな国だがスペインは真逆だ。
パンの大きさなど細部にはあまりこだわらないようだ。
同じ値段で1廻りも2廻りの大きさの違うパンが売られていたりする。
今朝のクロワッサンはとびぬけて大きかった。
蟹か!?
と思うほど大きかった。
指で比較するとこんな具合である。
食べ応えのある1品だ。
変わったのものといえば、カフェのトイレの中にこんな自動販売機があった
ベネトンのコンドーム。
アメリカのバーやドライブインなどでコンドームの自動販売機を見たことはあるが
ベネトン製は初めてだった。
unitedらしく様々な人種の顔が描かれている。
後にも先にもカミーノでコンドームに自動販売機を見たのは1回だったが
巡礼中に恋愛に発展することは大いにあると思われる。
人種、国籍を超えて集うカミーノは「出会いの場所」である。
しかも目的が同じなので共通項を見出しやすい。
きっとカミーノ婚やカミーノ恋愛をしている人は多いに違いない。
面白い光景に巡り合うのもカミーノを歩く楽しさの一つだ。
レオンの郊外でこんなオートバイ屋さんがあった。
一見 普通のバイク屋さんみ見える。
しかし
よく見ていただきたい
右から2番目のバイク
POLICIAと書かれている。
これは「白バイ」ではないのか?
普通の街のバイク屋さんで「白バイ」を売っているのか?
「この白バイくださいっ」て買えるのか?
あるいは、警察官で白バイ隊に任命された人が買いに来るのか?
はたまた警察が発注したものを店頭で見せびらかしているのか?
いずれにしても不思議である。
不思議と言えば
巡礼中にしばしばあるのだが
カフェでひと休憩したり、ランチを食べたりしているときに
警察官が店のカウンターでコーヒーを飲んでることがある。
あ~警官がいるなあと思って、
食事をすませて休憩を終えて、再度歩き出そうと席を立つと
まだ警官がいるのである。
カウンターにへばりつくように立ってテレビを眺めたり
店の親爺と話していたりする。
「彼らは働いてるのだろうか?」
それとも
「相当に入念な聞き込みを行ってのだろうか」
と思ってしまう。
こういう光景を見たら観察してみたくなる性質なので
チラ見をしていると
やっぱり緊張感はない。
あるときなどパトカーが3台連ねて駐車をして
数人の警官がまどろんでいた。
平和である。
警官が緊迫しているのと、まどろんでるのどちら方が良いか?
その答えは明瞭だ
まどろんでいる方が平和に決まっている。
すべからくカミーノは平和である。
そうして店の窓ばかり見て歩いていると
たまごちゃんが面白いアイデアを思い付いた。
窓に映った姿を写真に撮ろう!
僕たち ずれずれ巡礼団の姿である。
そうこうしているうちにレオンに到着した。
レオンとえばステンドグラスのカセドラルが有名だ。
外からはステンドグラスがあるようには全く見えないが
中に入ると圧倒されるような色彩に驚かされる。
夜のカセドラルもライトアップされていて美しい
夜のレオンは昼間と打って変わった賑わいを見せる。
カセドラル近くの路地は夜八時くらいから
わらわらと人が集まりだし、喧噪ぶりを発揮する
レオンの夜は深い、あっという間に深夜になる。
住人も巡礼者も観光客も入り混じっての大宴会。
町中が居酒屋になったような雰囲気だ。
だけど
嫌な感じは全くない。
健康な酔い方というのがあるかは分らないが
極めて陽性の酔い方、遊び方のように思えて親しみがわく。
巡礼は決して厳しいだけではない。
こういった開放も巡礼のなかの一コマである。